Q.スラリー流体に流量計を使うとき、 又は選定するとき、 どのような点を留意すればよいか?
A.
いろいろなスラリー液
測定対象となるスラリー液には次のようなものが考えられます。
1.汚泥水(泥の混ざった水)
2.汚水(し尿、生活排水)
3.砂混じりの水(河川水、井戸水、湧き水)
4.ゴミ混ざりの廃水
5.魚油
6.微粉炭混入油
7.液状パルプ
8.モルタル
その他、スラリー同様の配慮が必要なものには、
石灰水溶液、(温泉水含む)・コールタール・
及び結晶の出易い塩類溶液などがあります。
流量計の適応性
流量計の構造のみを考えるなら、計測管路部に何ら障害物を持たない、電磁流量計や、超音波流量計が最適です。(値段を問はなければ)
しかし、 これらも長期に渡って手放しと言うわけにはいきません。 時間の経過と共に(付着成分を持つ流体のときは)多量の内壁面付着が起こり、大きな誤差発生が進行します。
一方、容積流量計のような、”噛み合い機構”を持つ流量計は全く不可です。
面積流量計の適応性
その構造上、可動部を持っていることで必ずしも最適ではありません。
これを踏まえた上で、 価額の安さも魅力ですから、一工夫して多く使用されているのが現状です。
メンテナンス
以下のようなことを配慮しながら使用されますが、流量計の取付け場所は、スラリーの溜まりのない、下から上の垂直配管途中が原則です。
分解清掃
詰まったら掃除をする。
あるいは、もっと積極的に定期的に掃除をして使う位の気持ちがないと、なかなかうまく使いこなせないものです。
掃除をするために、 そのたびに配管から取り外す必要のある形は避けるべきです。
実際の取外し作業は予想外に手間の掛かるものです。さらに、 掃除をし易い作業スペースの確保も重要です。
簡単分解
計器内を掃除するとき、 図のように”独立フタ”のある構造が最適です。
動作点検
掃除だけではなく、使用中計器が正常かどうかには、特に注意が必要です。
運転上許されるなら、 バルブ操作等で故意に流量を一時的に0-100%間変化させてみることは、 動作確認のための簡単で最も効果的な方法です。