設計者の自由度を上げる
フラプター流量計
フラプター流量計
(フラッパー式)は
面積流量計の一種です
面積式流量計
その歴史は1900年半ば頃より量産されており、長い年月の間に改良がされ、様々なノウハウが蓄積された完成度の高い流量計として現在でも多くの分野で使用され続けています。
計測可能な流体は、適切な材質選定と設計、流量試験を行うことで液体はもちろん・気体・蒸気・粘度流体・腐食性流体など様々な流体が測定可能となっております。
また、流体の力を利用し機械的に流量計測しているので、電気的ノイズや放射線に影響されることもありません、現場指示計のみの製品については防爆雰囲気の中でも使用可能です。計測部は流速分布の影響が受けにくいので基本的に直管長は不要で設置場所の制限が少なく垂直配管(流れ 下→上)であれば取付可能です。
フラッパー式面積流量計とは
フロート式面積流量計の優れた特徴を持ちながらフロート式で製作困難な水平管への取付を可能にした製品がフラプター流量計です。
動作原理
流量検出は、面積流量計の原理を応用したもので、管路はスプリングで支えられた角度変位可能なフラッパーで絞られているため、流れがあるとフラッパーの前後に圧力差を生じます。
この差圧による力のためフラッパーは変位しますが、この変位にともない流体の通過する面積とスプリングの力が変化し、差圧による力とつり合った位置でフラッパーは止ります。そこで内部の寸法形状等を適当にしてやることにより、流量とフラッパーの角度変位が比例します。
フラッパーに永久磁石を封入しておき、非磁性体の壁を介して外部の可動鉄片(指針)を動作させ、管路と指示部を機械的に分離したものです。これをマグネットカップリングといいます。
実用的で安定した信頼できる精度
冷却水等の瞬時流量の管理には十分な精度を有しております。
- サイトグラス式 FS-0400 ±5%F.S.
- フラプターシリーズ FM-0350他 ±3%F.S.
流量計の選定をする際は費用対効果を考慮し機種の選定を行います。
水やブライン、油等の冷却を目的とした流体は高精度で計測する必要がないことが多いです。指示値の精度より再現性が重要視されるからです。
ご注文いただいた製品は全数、水での実流量試験を行い実測値で目盛を製作していくため、精度の信頼性は高くなっております。フラプター流量計の生産効率を優先し製品精度は±3%F.S.としていますが、流量試験におけるヒステリシスは±2%F.S.以内に収めています。同一方向の再現性は、±1%F.S.程度と信頼性が高い製品へ作りこみを行っています。
読み取りやすい等間隔目盛
フラッパー式の多くは平方根目盛りが採用されていますが、平方根目盛りは目盛の中央が何処なのか分かり辛く、アナログ式の読み取りやすさを半減させてしまいます。弊社の製品は直感的に読みやすい等間隔に近い目盛りを実現しています。
配管に取り付けたままメンテナンスが可能
機械式流量計は可動部がありますので保守が必要ないとは残念ながら言えません。安価な流量計を購入しても、維持費が掛かっては本末転倒です。フラプター流量計はメンテナンスが容易なのでメーカーの作業員を呼ばなくてもご自身で清掃が可能です。
動きが悪い時や定期点検の時は積極的に分解清掃してください(詳しくはメンテナンス手順を参照してください)
電話や動画アプリ等の対応も可能ですお気軽にご連絡ください。
水質の悪い流体の計測が可能
よくあるご質問
スプリングは年数と共にへたりが出て精度へ影響するのでは?
スプリングは金属の弾性変形を利用して考案されているものですので弾性限界を超えてしますとへたります。
しかし弊社の製品は弾性限界を超えない位置に物理的なストッパーを設け、それ以上の応力がかからないように設計されておりますのでへたりのカーブは非常に緩やかです。
実際に定期的にオーバーホールで返却される製品でスプリングのへたりによる制度不良はのほど経験がありません。
船に搭載されている製品は定期的にメンテナンスを行いますが20年経過してもF.S.3%を超える影響のあるへたりはありません。
海水用流量計として使えますか?
対応しています。PVC製・ナイロンコーティング製・内面防触塗装製・SUS316製の4ラインアップがあります。
内面防触塗装製は本体内部のみ塗装が施された製品です。金属製にプラスαで海水対策を行いたい場合推奨されます。
ナイロンコーティング製は本体内外全て塗装されているため、4種の中で一番絶縁対策が取られている製品です。
圧力や温度が低い設置環境に限りPVC製の検討が可能になります。
時々お伺いするお客様の心配事
スプリングが破断することはありますか?
あります。ただし、スプリングの寿命回数は10の7乗回以上となります。
スプリングは年数とともにへたりが出て精度へ影響するのでは?
バネは金属の弾性変形を利用して考案されている物ですので弾性限界を超えてしまうとへたります。しかし弊社の製品は弾性限界を超えない位置に物理的なストッパーを設けそれ以上の応力がかからないように設計されておりますのでへたりのカーブは非常に緩やかです。
実際に定期的にオーバーホールで返却される製品でスプリングのへたりによる精度不良は殆ど経験がありません船に搭載されている製品は定期的にメンテナンスを行いますが20年経過してもF.S.3%を超える影響のあるへたりは殆どありません。
海水用流量計として使えますか?
対応しています。PVC製・ナイロンコーティング製・SUS+内面防触塗装製・SUS316製で実績があります。