No12. 指示・積算流量計での瞬時流量指示と積算値の誤差はどんな関係にあるか。又、瞬時流量変化が多いとき、積算は正しく表示されるか?
Q.指示・積算流量計での瞬時流量指示と積算値の誤差はどんな関係にあるか。又、瞬時流量変化が多いとき、積算は正しく表示されるか?
A.瞬時流量と積算流量
面積流量計では、 まず瞬時流量を検出します。
その目盛り指示値に対して電気的に積分して積算値をパルス出力し、カウンターに表示します。
瞬時流量指示の精度は、最大目盛に対する値で、積算に要求される精度は積算値(指示値)に対するものです。
積算流量の精度
ここでいう瞬時流量は実流量に対する目盛り指示値で、機械的なものです。
積算流量の許容精度は目盛り指示値に対する値です。 従って実流量に対する積算許容値はそれぞれの誤差の相乗平均となり、 次式で表されます。
実流量と瞬時値の許容誤差:2%F.S
目盛りと積算値の許容誤差:1%F.Sとすると
実流量と積算値の総合許容誤差は
E=√(2^2+1^2)=2.2%F.S となります。これを積算値に対する誤差に置き換えると次表になります。
瞬時流量変化が多いと・・・
積算している間に瞬時流量がいろいろ変化すると、 前述の表から分かるように、積算値に対する誤差は特定できなくなります。
変動する平均瞬時流量に対して想定せざるを得ないでしょうね。
積算で精度よく使うには
上のグラフが示すように、なるべく瞬時流量の最大目盛に近いところで使うことが肝要です。
一定の容器に繰り返し充填する様なときは、特に個々
の注入時間を充分に考慮し、最大瞬時流量目盛を決
めることが必要です。
積算パルス数の適正値
1パルス当たりの体積が幾らなのか、気になるところですが、最大瞬時流量値のとき、100~1000パルス/h位で設定されます。
これらは最大目盛数値により概ね決まります。
例えば、最大目盛600 l/hなら600 p/h、1p=1リッターです。
20l/minなら120 p/h、1p=10リッターです。