No17. 流量計のすぐそばで流量調節するとき、計器出口側のバルブで行うのが良いとされているが、何故?
Q.流量計のすぐそばで流量調節するとき、計器出口側のバルブで行うのが良いとされているが、何故?
A.噴流の影響
直前にバルブがあると、その噴流によりフロートやフラッパーに余分な力が加わり、 大きな指示誤差となり、指示値が多めに出ます。
流量調節弁だけでなく、逆止弁でも同様です。
どうしても入り口側で流量調整したい充分な距離を取ればOKです。真っ直ぐでなく、曲がりがあってもかまいません。
面積流量計は「直管長さ」は不要です。
これは流量検出に、フロート又はフラッパーの受ける「力」を利用しているためです。
締め切り圧の強度
出口側にバルブを付けて全閉したときには、流量計に配管の全圧力が掛かります。
この締め切り圧が流量計の最高使用圧を超えると危険です。
出口側バルブはOK?
液体では、直後でも流量計の指示誤差の観点では問題ありません。
バルブの形式も問いません。
気体では、基準圧力とのからみ等があります。
以降のことを考慮してください。
気体のときのバルブ位置
一般に、気体用流量計は、流量調整用バルブを操作したときも、圧力が一定を保たれるところに取り付けます。
圧力一定とは、流量計の指示誤差を無視できる範囲の圧力変動は含みます。
およそ±2kPa程度の変動は「一定」と見なしていいでしょう。
ブロアーやファンのとき注意
低圧供給のときフロート形流量計は「ハンチング」を起こし、フロートが激しい上下動作をして破損に至ることがあります。(吸引も同じです)
これらのときはハンチングを防止する位置にバルブを取り付ける必要があります。
流量計に背圧をかけると「ハンチング」が止まることが多いので、バルブ位置をそのように配慮します。