No32. 気体の補正計算
気体用でご使用中のお客様
面積式流量計は流量計をご注文された時に設定した密度・温度・圧力が実際の使用している数値と異なる場合は、使用中の数値に換算して目盛りを読む必要があります。
補正計算式
下記、補正計算式の温度・圧力は絶対温度・絶対圧力をお使いください。
気体の場合、その体積・密度は下記のボイル・シャルルの法則に従って変化します。
P1V1/T1=P2V2/T2・・・・・・・・・・・・・・(7)
P1,V1,T1:状態1 のときの圧力・温度・体積
P2,V2,T2:状態2 のときの圧力・温度・体積
弊社では、お客様ご指定の設計条件に基づき製品を製造しています。
設計条件と異なる状態、密度の異なる気体を測定される場合、目盛指示値を補正する必要があります。
目盛に記載されている3種類の流量単位(「㎥ /h(ntp)」、「㎥ /h(op)」、「kg/h」)について補正係数を下記に記述します。
目盛が基準状態(ntp:0℃、1atm)での体積流量「㎥ /h(ntp)」で表されている場合
基準状態での補正係数CQは下記のように表される。
CQ= √ ( γNO/ γN)√ (PTO/POT)・・・・・・・・(8)
P:使用圧力
T:使用温度
PO:設計圧力
TO:設計温度
γN: 使用気体の基準状態(ntp) における密度
γNO:設計気体の基準状態(ntp) における密度
(1) 標準状態(stp:20℃、1atm)の場合
式(8)のγNを使用 気体の標準状態(stp) における密度に、γNOを設計気体の標準状態(stp) における密度に置き換えて下さい。
(2)目盛が設計条件での体積流量「㎥ /h(op)」で表されている場合
設計条件での補正係数CQは式(9)によって得られる。
CQ= √ ( γNO/ γN)√ (PTO/POT)・・・・・・(9)
使用条件での補正係数CQは式(10)によって得られる。
CQ= √ ( γNO/ γN)√ (POT/PTO)・・・・・・(10)
(3)目盛が設計条件での質量流量(kg/h 等)で表されている場合
補正係数CWは式(11)によって得られる。
CW= √ ( γN/ γNO)√ (PTO/POT)・・・・・・(11)
流体がスチームの場合は、ボイル・シャルルの式が適用できません。
スチーム用で設計されている場合や、スチーム用に設計されていない流量計をスチームに使用する場合は、弊社までご連絡ください。
ご購入の製品の仕様と実際の数値を入力することで、計算可能なエクセルをご利用ください。