Q.AP-0200形/透明テーパー管式面積流量計が、耐食構造として優れているというのは、どのような理由によるのか?
A.最小の接液部材料
右の構造図のように、外側ハウジング部には流体が全く接触しない様になっています。
ポリサルホンの透明テーパー管以外の接液部品(主にフロート受け)も大きさが大変小さくなっていて、その構造も単純で丸棒材より容易に加工が出来ます。さらに、フロート用ガイドロッドの取付構造も簡単で、単に組み込まれるだけで、正確な組立中心が出るようになっていますから、ガイドロッド自体の製作も大変簡単になります。
使用材料の組合せ
接液材料の組合せは次表の通りです。
テーパー管とフロート受けのシール構造は、JIS規格寸法によるO-リングが使用されていますので、その安定性は高く、真空側でも問題ありません。材料はゴム材料が原則で、NBR、バイトン、EPDMなどが使われます。
テーパー管にガラスを使用するときで、パッキン材にPTFEが必要なときは、右の拡大図のように、O-リングではなく、ガスケット構造となります。
PTFEパッキンは耐食性は抜群ですが、堅いことと、へダリにより、必ずしもシールの安定性は良くありません。
極力、ゴム材料をお勧めします。
樹脂ライニング不要
上述のようなフロート受けの形状による接液部構造のため、他の構造品のようなゴムライニング、PVCライニング、又はPFAライニングの施工は不要となり、高価な耐食材料を使用したときも、計器価額はそれほど高くなりません。